コラム

パートタイム求人のメリットとは?正社員との違いや注意点なども解説!

2022.11.23転職・就職 Loadingいいね

パート求人と聞くと「主婦や主夫」の人が「スーパーなどで働いている」といったイメージを思い浮かべる方が多いでしょう。
しかし、必ずしもそういった条件がある訳ではありません。ここでは「パートタイム求人」の定義やメリット・デメリット、アルバイト・正社員との違いなどをご紹介します。

 

そもそもパートとは?

パートとは「パートタイム労働者」のことです。「パートタイム労働法」では正社員などよりも短い時間働く人のことを表しており、契約社員や臨時社員などもパートタイム労働者に該当します。ここでは、パートの定義やアルバイト・正社員との違いについて解説します。

 

パートの定義

パートとは「パートタイム労働者」の略称で、法律上では「短時間労働者」と言います。
パートタイム労働法(短時間労働者の雇用管理の改善等に関する法律)第二条によると以下のように定義されています。

一週間の所定労働時間が同一の事業主に雇用される通常の労働者(当該事業主に雇用される通常の労働者と同種の業務に従事する当該事業主に雇用される労働者にあっては、厚生労働省令で定める場合を除き、当該労働者と同種の業務に従事する当該通常の労働者)の一週間の所定労働時間に比し短い労働者をいう。

(引用:https://elaws.e-gov.go.jp/document?lawid=405AC0000000076_20200601_501AC0000000024)

つまり、アルバイトやパートをはじめ契約社員・臨時社員など、正社員や正職員よりも勤務時間が短い人はすべて「パートタイム労働者」です。

 

アルバイトとの違い

パートタイム労働者は正社員よりも短い勤務時間の人を指します。
では、アルバイトとパートにはどのような違いがあるのでしょうか。

実は法律上の違いはなく、海外においても短い時間だけ働く人を総称して「パートタイマー」と呼ぶので、アルバイトとパートに明確な違いはない、と言えるでしょう。あくまで傾向としての違いを挙げると、アルバイトは学生やフリーターなどを対象として使われることが多い言葉です。一方、パートは主婦や主夫を対象としている求人に使われることが多い言葉で、アルバイトよりも長期的に働ける人を求めている傾向があります。

 

正社員との違い

正社員とパートの明確な違いは「給与」でしょう。また、パートやアルバイトは「有期雇用契約」で、正社員は「無期雇用契約」つまり、雇用契約の期間が終われば解雇される可能性があるのはパートやアルバイト、その心配がないのは正社員という違いもあります。そのほかにも、福利厚生の種類や掛け持ちでほかの仕事ができるかなど、多くの違いがあります。

一般的に、長期的に働く場合は正社員の方が良いでしょう。福利厚生なども充実しており、昇給など給与が上がる機会も多くあります。しかし時間の融通が利かず、今でも副業や兼業を禁止している会社も多いのが正社員の難点です。

 

パートで働くメリットとは?

パートには「求人の多さ」「勤務時間の融通が利く」「異動や転勤が少ない」「かけもち可能」「職種の選択肢」といった沢山のメリットがあります。
パートやアルバイトは、臨時の労働力として求められているため、シフト制などある程度時間や日数の調整ができるのも魅力です。また、資格がなくてもできる仕事や未経験者歓迎の求人もあるので、正社員よりも採用されやすい点も長所と言えるでしょう。

 

正社員と比べると求人が多く採用されやすい

パートやアルバイトは、正社員の補助や簡単な作業といった未経験・資格不要の求人が多いので、採用も基本的なマナーや礼儀、身だしなみが整っていれば正社員ほどは難しくありません。「正社員と比べると求人が多く採用されやすい」というメリットが挙げられます。
雇う側としても、臨時の労働力が欲しい場合にパートの求人を出すので、両者にとってメリットのある働き方とも言えるでしょう。

 

勤務日数や勤務時間を調整しやすい

「アルバイト」や「パート」と言われると、多くの方が大学生などの若い人が放課後に働いていたり、主婦や主夫の方が家事・育児の隙間時間に働いたり、といったような光景をイメージするでしょう。

これも「勤務日数や勤務時間を調整しやすい」というパートのメリットのおかげです。シフト制の場合が多いので、急用ができても代わりの人を探せば調整できます。これにより、テスト勉強や子どものお迎えなど避けられない予定があり、時間一杯に働くのは難しい方でも働けます。

また職業によっては、育児などの理由から長い間仕事をできなかった方が復職のための準備として、パートやアルバイトといった雇用形態から再開していく「選択肢」としてのパート勤務も可能です。

 

異動や転勤が少ない

職業にもよりますが、正社員の場合異動や転勤が発生する可能性があります。
しかし、学生や育児中の方にとって、引越しが必要な「異動・転勤」が発生する仕事で働くのは困難です。

たとえば、小学校に通う子どもがいる家庭で親に異動や転勤があると、多くの場合引っ越す必要が出てきます。しかし子どもは友だちと離れ離れになり、転校も求められるので、精神的な負担も大きくなってしまいます。

こういった理由をはじめ、さまざまな事情から生活圏を変えることが難しい人でも働けるのが、パートやアルバイトのメリットです。

 

仕事のかけもちも可能

正社員や一部の職業では、就業規則などによって副業・兼業が禁止されている場合があります。
しかし、平日はスーパーで働き休日は飲食店で働く、といったように複数の仕事を掛け持ちできるのもパートの魅力です。
ちなみに、かけもちした場合の税金は2か所からの収入が合算されます。金額によっては扶養を外れて健康保険に加入する必要があるなど、さまざまな決まりがあるので注意しましょう。

 

様々な職種を経験できる

「さまざまな職種を経験できる」というのもパートやアルバイトの魅力です。飲食店での勤務をはじめレジ打ちや工場での作業、荷物の仕分けなど、さまざまな経験を積むことができます。たとえば、飲食店のアルバイトで培ったコミュニケーション能力は、営業などの業務に生かせるでしょう。

正社員は、退職するためにさまざまな手続きが必要になる一方、パートやアルバイトであれば、正社員ほど気負うことなく退職できます。スキルを積んでから転職できるのも、パートやアルバイトのメリットと言えるでしょう。

 

パートで働く際の注意点

パートやアルバイトとして働く際は「給与」や「雇用形態」「社会的信用」「福利厚生」「転職時の扱い」といった点を理解しておきましょう。
正社員よりも「給与」が安定せず、長期間働くことを想定していないため、クレジットカードやローンの審査を通過しにくくなることがあります。

 

正社員と比べると給与が低く安定しない

多くの場合、パートやアルバイトは時給制です。勤務時間の融通が利く分、正社員と比較すると給与は低く安定しないのが欠点となります。

もちろん、多く働けばその分給与も多くなりますが、反対に働く時間が少ないと給与も少なくなってしまいます。
また、賞与や退職金などは基本的に支払われません。

さらに、パートやアルバイトではシフト制の場合が多いので、希望通りの時間働けるとは限らない点もポイントです。
つまり一定時間働いて、一定の金額をもらえるのが「正社員」であり、勤務時間に融通が利く一方収入は安定しないのが「パートやアルバイト」と言えるでしょう。

 

長期間安定して働ける雇用形態ではない

パートやアルバイトは「短時間労働者」に分類されるだけあり、長時間・長期間の勤務には向いていません。
また、ほとんどの場合パートやアルバイトは「有期雇用契約」なので、契約期間が終わったと同時に解雇されてしまう可能性もあります。

その場合はまた新しく仕事を探す必要があるので、長期的に働くことを考えている方はパートよりも「無期雇用契約」の正社員を検討すると良いでしょう。

その一方、さまざまな仕事を経験したい方には、パートやアルバイトがおすすめです。

 

社会的な信用が低い

給与の低さや収入の不安定さなどの要因が重なるため、クレジットカードやローンなどの審査に通りにくい傾向があります。

審査の基準は公開されていませんが、主に借りる人の年齢や年収、職業、今までの返済状況などから判断されています。
そのため、特に金額が大きいローンを組む場合は不利になってしまうことが多く、車や住居など、大きな金額を扱う取引や買い物などの契約は注意が必要です。

 

正社員と比べると福利厚生が劣る

一般的に残業と言われるような「時間外労働」など、法律上定められているものはパートやアルバイトでも適応されますが、介護保険や住宅手当といった福利厚生は、条件を満たしていないと受け取れないという欠点もあります。

また、パートやアルバイトの場合、健康診断などが義務付けられていない点も注意です。
総じて自身の健康や生活に対する支援が正社員よりも少ないため、自己管理が求められます。

 

転職に不利

パートやアルバイトは、正社員ほど責任のある仕事を任されません。
そのため、スキルを身に付ける機会も少なく、履歴書でも職歴として考慮されない傾向があります。

しかし、あくまでこれは先入観や偏見のようなものです。
近年は多くの会社が「新卒」といった肩書よりも、その人の「経験」や「スキル」を重視するようになりました。
個人のやる気と能力を面接官に理解してもらえれば、パートやアルバイトでも採用してもらえるでしょう。

 

まとめ

パートとは「パートタイム労働者」の略称で、法律上はアルバイトや契約社員、臨時社員などと扱いは一緒です。正社員よりも短い時間勤務する人のことを指しています。勤務時間や日数の調整がしやすい点や掛け持ちが可能な点、異動や転勤が少ない点はメリットです。

一方、正社員よりも給与は低くなる傾向があり、福利厚生などの点では正社員ほど充実していない点がデメリットと言えるでしょう。パートにはパートの、正社員には正社員のメリット・デメリットがあります。勤務時間や給与など、自分の希望に合った仕事を探しましょう。

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