コラム

【最新】これからの時代は求人マッチングシステム×AIが主流に

2023.03.03事業・会社設立人事・労務人材派遣人材紹介仕事会社求人転職・就職雇用・採用 Loadingいいね

昨今、求人媒体や求人システムはますます多様化する一方です。

求人媒体では、検索型の求人システムや広告型の求人システム、エージェントなどを使用しているものがあります。

しかし、求人活動では人手不足やミスマッチなど、様々な課題が発生しています。

そこで注目されているのが、「求人マッチングシステム×AI化」です。

このシステムにより様々なメリットが得られるため、大手企業はいち早く導入し始めています。

今回は、AIを取り入れた画期的な求人マッチングシステムについて、詳しく解説していきます。

「理想の求人ができていない」と感じている方は、ぜひ参考にしてみてください。

現代の採用活動における課題点

まず、現代の採用活動における課題点は何でしょうか。

企業側の主な課題点は、以下の2つが挙げられます。

  • 人手不足
  • 求職者と企業のミスマッチ

それぞれ、詳しく見ていきましょう。

人手不足

1つ目の課題点は、企業の人手不足です。

少子高齢化が加速する中、IT・土木・サービス系・医療・介護の業界は特に人手不足になっています。

しかし、効果的な求人を出すには求人の作成や広告運用など、手間やコストが多くかかります。

人手不足のため、人材が欲しい状況であるにも関わらずコア業務で手一杯で求人に注力できません。

教育体制が整っていないところもあり、まさに負のサイクルに陥ってしまいます。

求職者と企業のミスマッチ

2つ目の課題点は、求職者と企業のミスマッチです。

求職者の採用決定後、業務を開始するとミスマッチがあり早期退職に繋がるケースが多々あります。

これは、求人広告の内容が実際と違っていたり、採用前の段階でお互いの認識がずれていたりすることが原因です。

早期退職になると、経済的な損失がある他自社社員のモチベーション低下にも繋がってしまいます。

そのため、ミスマッチが起きないように、採用前の段階で求職者と企業の相性や理解度を見極めなければいけません。

求人マッチングシステムをAI化させることによるメリット

それでは、昨今注目されているAIを導入した求人マッチングシステムは、どのようなメリットがあるのでしょうか。

求人マッチングシステムをAI化させると、以下のようなメリットが得られます。

  • 業務の効率化
  • マッチング精度の向上

前章で解説した課題点も踏まえて、解説していきます。

メリット1.業務の効率化

AIを取り入れることにより、業務の効率化が可能です。

前述した通り、求人を行うと多くの手間やコストがかかります。

大量の応募者の履歴書や職務経歴書を読まなくてはいけない上、試験や面接などもする必要があります。

これらの業務を全て自社社員が行うと負担が大きく、人手不足であればなおさら良くありません。

AIの求人システムでは、書類選考やオンライン面談を自動で実施してくれます。

選別がスピーディになるためより多くの求職者の対応ができ、効率的な採用活動が実現できるのではないでしょうか。

また、AIは採用活動以外にも導入することができます。

例えば、人事の業務である勤務表の作成やデータ入力などに取り入れてみても効果的です。

AIによる求人マッチングシステムは、手間やコスト、社員の負担を大きく削減できる手法だといえます。

メリット2.マッチング精度の向上

AIを導入することで、マッチング精度の向上も図れます。

あらかじめ採用基準や欲しい人材の特徴をAIに覚えてもらった上で、選考を行います。

これにより、自社に最適な人材を見つけ出すことが可能です。

選考官やエージェントが選考する場合、どうしても主観や勘などの非合理的な要素が含まれてしまう可能性があります。

AIは主観的要素を持ち合わせていないため、公正な目で判断することができます。

また、AIによる人材の分析も効果的です。

優秀な社員の書類や早期退職をした社員の書類を分析し、求職者の書類と照らし合わせます。

この分析データを活用することで、優秀な人材とそうでない人材を見分けられます。

ミスマッチを防ぎ優秀な人材を見抜くための手法として、AIシステムは最適です。

求人×AIによる事例

AIによる求人システムは、大手企業が先駆けて取り入れています。

ここからは、企業の成功事例をご紹介します。

AIの導入を検討している企業は、ぜひ参考にしてみてください。

ソフトバンク株式会社

ソフトバンク株式会社では、新卒採用選考の動画面接にAIを取り入れています。

動画面接とは、事前に質問された内容に答える動画を提出する方法です。

この動画をAIに解析させることで、公正な判断をすることができます。

動画面接の選考にかかる時間も約70%削減できたため、業務の効率化にも繋がりました。

また、エントリーシートの選考にはIBM WatsonというAIシステムを導入しています。

これにより、約75%もの業務時間の削減に成功しました。

今後も、積極的にAIを取り入れていく方針のようです。

参考:ソフトバンク株式会社 プレスリリース

freee株式会社

freee株式会社は、クラウド会計開発で有名な大手企業です。

AIシステムを、スカウト業務に取り入れたことが注目されています。

オープンデータを分析することにより、最適な人材をスカウトすることが可能です。

転職潜在層にもアプローチをすることができ、効果的な手法の例だといえます。

参考:AI Market

株式会社パソナグループ

株式会社パソナグループは、採用業務の効率化を狙いAIシステムを導入しました。

新卒採用業務では、選考会に訪れた約400名の求職者データを見なければいけません。

AIシステムを導入したところ、1回3〜4時間かかっていた採点業務が、1回15〜30分程に短縮しています。

効率化に成功したことにより、自社のブランディングやアピールなどのコア業務に集中することができるようになりました。

参考:AI Market

株式会社吉野家

株式会社吉野家では、面接業務にAIシステムを導入しています。

導入前、求職者と面接担当者の日程の調整が難しくなった時の、直前キャンセルを課題としていました。

導入後は、選考期間の短縮により直前キャンセルの軽減に成功

また、公正かつ的確な判断ができるところも、AIを導入したメリットといえます。

参考;株式会社吉野家 プレスリリース

AIシステム・チャットGPT

AIシステムのチャットGPTというものをご存知でしょうか。

今注目されているAIシステムであり、今後採用活動にも取り入れられる可能性が高いとされています。

ここでは、チャットGPTについて詳しく解説します。

チャットGPTとは?

ユーザーの質問に対してAIが回答してくれるチャットシステムです。

サンフランシスコのOpenAIという企業が開発を手掛けました。

自然な対応と言語が特徴的であり、まるで人間のような回答をしてくれます。

質問への回答の他、小説の執筆などクリエイティブなことも可能です。

チャットGPTを採用活動に取り入れる

チャットGPTを採用活動に取り入れると、スムーズな業務が可能です。

求職者の質問にすぐ回答することができ、該当企業や合格までの手順もAIで導いていきます。

人件費が削減できるため、コストパフォーマンスも高いです。

現段階ではまだ不足している部分もありますが、開発が進み「AIコンシェルジュ」が主流になる日も近いのではないでしょうか。

AIシステムを導入する際の注意点

多くのメリットがあるAIシステムですが、導入する際は注意点もあります。

以下注意点を解説するので、それを踏まえた上で活用しましょう。

多数のデータが必要

AIシステムは、分析や判断の基盤となるデータが必須です。

企業側のデータでは、採用基準や求める人物像を覚えさせる必要があります。

また、求職者のデータも集めなくてはいけません。

両者とも、データが多く詳しいほどより効果的です。

従って、AIシステムの稼動前はデータを取り込む手間がかかるといえます。

入社後のフォローはできない

採用業務はAIシステムが対応してくれますが、入社後のフォローはできません。

採用業務を効率化できても、その後のフォローや教育体制が整っていないと早期退職に繋がってしまう可能性があります。

特に人手不足の場合、体制が整っておらず人材のモチベーションが低下するケースが多いです。

そのため、入社後に万全のフォローができるよう体制を整えておきましょう。

求人マッチングシステム×AIのまとめ

今回は、求人マッチングシステムとAIの導入に関して解説しました。

以下、内容を振り返ってみましょう。

  • 現代は人手不足やミスマッチなどの課題点がある
  • AIシステムの導入により業務の効率化やマッチング精度の向上などのメリットが得られる
  • 大手企業も採用業務にAIシステムを導入している
  • チャットGPTは採用業務との相性が良い
  • AIシステムの導入には注意点もある

AIシステムは多くのメリットがあり、人手不足の中非常に画期的なツールです。

ぜひ採用活動に導入し、理想の人材とのマッチングを目指しましょう。

ライター

静井 真由
静井 真由

静岡県在住
静岡理工科大静岡デザイン専門学校を卒業後、広告会社に入社。
個人・法人問わず営業活動や取材・原稿作成に従事しており、現在はフリーランスのライターを務める。